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わたしを導いたもの●斎藤 静代

わたしを導いたもの 斎藤 静代 出版翻訳者・サン・フレア アカデミー講師。訳書は評伝、神話、児童書、大型本等。点数は多くないが、相性の良い本に恵まれた。翻訳者としての覚悟を決めさせたのは『オードリー リアル・ストーリー』(アルファベータ)。覚悟を新たにさせたのが『千の顔をもつ英雄』(早川書房)。サン・フレアアカデミーでは、翻訳勝ち抜き道場(2007年~2015年)の後、文芸翻訳通信添削実践講座を担当する。仕事で硬くなった頭と身体をほぐすのは、うちの三女、12歳の柴犬。 ブログ: 2014年に始まった文芸翻訳通信添削実践講座の中で、『コーヒーブレイクde翻訳』と『ひとり演習』を月2回ずつ更新中。http://e-honyakusquare.sunflare.com/saito_kouza/   職業としての出版翻訳にたずさわって16年。始まりは思いがけなくやってきて、勇んでこの世界に飛び込みました...

翻訳と役割語●片山 奈緒美

翻訳と役割語 片山 奈緒美出版翻訳者。ミステリ、ロマンスなどのフィクション、ビジネス・自己啓発、エッセイ、ペットロスやドッグ・トレーニングなど犬関係のノンフィクションに取り組む。最新訳書は『クーポンマダムの事件メモ』リンダ・ジョフィ・ハル著、早川書房。都内の大学でスピーチ実践講座の非常勤講師を務め、2015年4月から大学院で日本語教育の研究中。趣味は狂言鑑賞(茂山千五郎家!)、茶道、犬と遊ぶこと(甲斐犬最高!)、和ハーブ栽培。http://nkatayama.tea-nifty.com/honyaku/    こんにちは。書籍や雑誌の翻訳業の傍ら大学院で日本語教育の研究をしています。今回は日本語教育学のテーマのひとつで、翻訳とも関係の深いことについて書きたいと思います。  役割語という用語をお聞きになったことがあるでしょうか。ひところ金水敏著『〈役割語〉小辞典』(研究社)や『ヴァーチャル日...

『デュカン・ダイエット』をめぐる冒険●福井 久美子

『デュカン・ダイエット』をめぐる冒険 福井 久美子英グラスゴー大学大学院英文学専攻修士課程修了。英会話講師、社内翻訳者を経て、2005年からフリーランス翻訳者。2008年に『神の先史文明 シビライゼーション1』(エンターブレイン、田中敦子さんとの共訳)で出版翻訳デビュー。主な訳書に『ハーバードの“正しい疑問”を持つ技術』(CCCメディアハウス)、『スピーチ世界チャンプの魅惑のプレゼン術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『パリジェンヌ流 デュカン・ダイエット』(講談社)、『墓地の謎を追え』(論創社)などがある。  「今まで訳した本のなかで一番苦労したのは?」と訊かれるたびに、わたしが迷わず挙げる本、それが『パリジェンヌ流 デュカン・ダイエット』(講談社)だ。これはフランス人のピエール・デュカン医師が考案したダイエット法で、仏語の原書は2000年に出版されてベストセ...

出版翻訳と軍事とTradosと●角 敦子

出版翻訳と軍事とTradosと 角 敦子出版翻訳者。福島県会津若松市生まれ。津田塾大学英文科卒。訳書にハーブ・ゴールドバーグ『なぜ彼は本気で恋愛してくれないのか』(ベストセラーズ、2003年)、M・バフマンヤール他『ネイビー・シールズ』(原書房、2009年)、N・カウソーン『世界の特殊部隊作戦史1970‐2011』(原書房、2012年)、D・ブロー『アッバース大王 - 現代イランの基礎を築いた苛烈なるシャー』(中央公論社、2012年)などがある。恋愛から銃まで、幅広いジャンルのノンフィクションを手がけてきたつもりだが、軍事への傾きは否めない。 角敦子 翻訳作品一覧(Amazonより):http://goo.gl/730OYO http://goo.gl/1zQC1o http://goo.gl/o9WT2BFacebook:https://www.facebook.com/atsuko.sumi  ...

私の選んだ道●久保 尚子

私の選んだ道 久保 尚子翻訳者。京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科修了、(株)日本総合研究所勤務を経てフリー翻訳者となる。科学誌Science Signaling、Science Newsタイトル、医学誌NEJM Journal Watchなど医療・科学分野の英日翻訳、『ビッグクエスチョンズ 物理』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『自助論の教え』(PHP研究所)、『難解な症例を推理せよ!』(日経BP社)、『Super Brain』(保育社)の翻訳のほか、翻訳協力書に『世界きのこ大図鑑――原色・原寸』(東洋書林)、『エコがお金を生む経営』(PHP研究所)、他。  私が翻訳の仕事を選んだのは、人生のちょっとした転機に自分の働き方を見直すつもりでSWOT分析に取り組んだのがきっかけだった。自分の強み(S)と弱み(W)、周囲にある機会(O)と脅威(T)を軸にとったマトリックスを使って、自分の置か...

実務から書籍へ、そして翻訳会社●山本 知子

実務から書籍へ、そして翻訳会社 山本 知子仏語翻訳家。株式会社リベル代表取締役。早稲田大学政治経済学部卒。東京大学新聞研究所研究課程修了。大学卒業後、フリーの仏語翻訳者として、特許をはじめあらゆるジャンルの実務翻訳を手がけ、その後、2000年に『罠』(万来舎)で書籍翻訳家としてデビュー。国際情勢やサイエンス系などのノンフィクションから、絵本・児童書・小説といったフィクションまで幅広い訳書をもつ。『ぬりつぶされた真実』(幻冬舎)、『中国の血』(文藝春秋)、『星々の蝶』(NHK出版)、『タラ・ダンカン』シリーズ(メディアファクトリー)など訳書は30点以上。2003年、さまざまな言語の翻訳者とともに多言語書籍翻訳会社リベルを設立。これまでに数百点に及ぶ訳稿やレジュメをチェック&リライトし、多くの翻訳者に書籍翻訳デビューのきっかけをつくっている。office@liber-ltd.comhttp:...

しなやかな翻訳スタイルを目指して進化中●倉田 真木

しなやかな翻訳スタイルを目指して進化中 倉田 真木 出版翻訳者。幼い頃から歩きながら読むほどの本好き。夢中になった作家はアガサ・クリスティーやアストリッド・リンドグレーンやトーベ・ヤンソン。人生初映画は『長靴下のピッピ』。ピッピに憧れ、小中学生時代、押し入れ上段にふとんを敷いて寝起きし、ささやかながら“気分”に浸っていた。東京育ち。上智大学外国語学部卒業。現在、翻訳学校フェローアカデミー講師、自由が丘翻訳勉強会主宰(問い合わせはUGJ31029@nifty.comへ)、神楽坂「洋書の森」ボランティア。趣味はチェロとヨガ。 倉田真木 翻訳作品一覧(Amazonより):http://astore.amazon.co.jp/tamausagiemu-22Facebook:https://www.facebook.com/maki.kurata.372 翻訳との出会い 翻訳の...

Out of Line●小野寺 粛

Out of Line 小野寺 粛 (おのでら しゅく)1973年富山県生まれ。東京大学国際関係論分科卒業。現在は出版社に勤務、フリーの時期に通翻訳に従事したのを機に、翻訳学習書の編集のほか、自分でも翻訳を続けている。表向きの趣味は将棋と海外旅行だが、本当の趣味は仕事。また、ピアニストとしてもまれに活動し、東京やスペインでリサイタルを行う。2012年にはルーマニア・バカウ交響楽団とチャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番を協演。さらに、占い師として、一時期横浜中華街にも出店していた。  いつまでも駆け出しのつもりが、あっという間に7年。後ろを振りかえればたちまち赤面、穴に入って越冬したくなるが、次の瞬間、迫りくる納期にはっと我に返り、ゆく日も来る日もキーを叩き続け、壊したパソコンは10を超える。過去を忘れるのが幸せの秘訣と悟ったような気もするが、せっかくの機会を活かして、支障のない範囲で足元を見つめな...

小さな節目に●熊谷玲美

小さな節目に 熊谷玲美翻訳者。1975年北海道 札幌市生まれ。北海道大学卒、東京大学大学院修士課程修了。専攻 は地球物理学。科学技術振興機構勤務を経て、2007年よりフリーランス翻訳者。訳書は「世界一うつくしい昆虫図鑑」(宝島社)、「楽観主義者の未来予測」(早川書房)、「無限の始まり」(共訳、インターシフト)など。共著書に「カガク英語ドリル」(シーエムシー出版)。趣味は、野球(観戦もプレーも)、 弓道、俳句、多摩川での自然観察。東京都調布市在住。訳書リスト:http://astore.amazon.co.jp/offbulscitra-22twitter: @nordlys75  いきなり私事で恐縮だが、このJTFジャーナルが発行される2014年9月というのは、私にとって小さな節目の月だ。7年9カ月在籍した勤め先を退職したのが2006年末。この9月でそれからちょうど7年9カ月になる。独立してから...

はじまりは気づかぬうちに●北川知子

はじまりは気づかぬうちに 北川知子 翻訳者。奈良女子大学大学院修士課程(社会学専攻)修了。国立国会図書館勤務を経て 翻訳業に従事。訳書にモリス『人類5万年 文明の興亡』(筑摩書房)、ムン『ビジネスで一番、大切なこと』、オニール『次なる経済大国』(ダイヤモンド 社)、共訳書にアダム・スミス『道徳感情論』(日経BP社)、ルービニ『大いなる不安定』(ダイヤモンド社)など。 メール:ktgw1389@gmail.com訳書一覧:http://booklog.jp/users/yakusyo  数か月前、柴田耕太郎門下生研究会で、本コラムのオーナーである矢能千秋さんとお会いした。講師の矢能さんからは、主に産業翻訳にまつわるお話をいろいろ聞かせていただいた。なかでも印象深かったのは、「自分にはとてもムリ」と思うような依頼が来たときでも、すぐに断るのではなく、「はい、やります!」と積極的にやってみよう、という...

在米翻訳者のつぶやき●ラッセル秀子

在米翻訳者のつぶやき ラッセル秀子翻訳者。東京都目黒区出身。聖心女子大学卒、米国モントレー国際大学院修士課程修了。2005年から同大学院で教鞭をとる。訳書に、マイケル・ポーラン『雑食動物のジレンマ』(東洋経済新報社)、マイケル・ポーラン『フード・ルール』(東洋経済新報社)、デヴィッド・ナイワート『ストロベリー・デイズ――日系アメリカ人強制収容の記憶』(みすず書房)、デール・マハリッジ『繁栄からこぼれ落ちたもうひとつのアメリカ』(ダイヤモンド社)ほか。趣味は海を見ること、ネコと遊ぶこと、読書に旅行、茶道など。カリフォルニア州モントレー在住。 モントレー国際大学院(MIIS)プロフィールページ:http://www.miis.edu/academics/faculty/hrussell ここカリフォルニア州モントレーは自然豊かな海沿いの町だ。海辺を歩けばラッコやアシカの姿が見えるし、庭先にはシ...

校正刷りの山の中から●伊豆原 弓

校正刷りの山の中から 伊豆原 弓(いずはら ゆみ)1966年横浜生まれ。幼少期は神戸、西宮、都内各所を転々と し、10歳で横浜に帰る。中学生のときに翻訳家になりたいと思い立ち、高校時代から翻訳の勉強を始める。上智大学文学部英文学科在学中にいくつか翻訳のア ルバイトを経験し、卒業と同時に翻訳会社で出来高制の専属翻訳者として働く。このときの上司がのちの経済翻訳家・故山岡洋一氏で、数人の新人翻訳者ととも に、徒弟制度さながらに厳しい翻訳修業を積む。1991年に独立し、IT専門へ転向。1995年頃から、主にテクノロジー、ビジネス、ノンフィクションの 出版翻訳を手がける。主な訳書は『イノベーションのジレンマ』(翔泳社)、『奇跡の生還へ導く人』(新潮社)、『熊とワルツを』(日経BP)、『コンサル タントの道具箱』(日経BP)など。■Twitter: @yummyz■訳書リスト: http://astore.amaz...

結局趣味が仕事になった●安達俊一

結局趣味が仕事になった 安達俊一(あだち しゅんいち)1962年生まれ、新潟県長岡市出身、中央大学文学部文学科独文学専攻卒、同大学院文学専攻科独文学専攻修士課程修了、文学修士(日独対照言語学)。院在学中からアルバイトで翻訳エージェントの独語チェッカーを担当しこの業界に興味を持ち、終了後は契約社員や派遣社員として様々な現場で翻訳やテクニカルライティングを経験、1992年よりフリーランスとして独立。現在に至る。最初はITや電子関係を専門としていたが、最近は自動車を主として、鉄道や航空など輸送機器関連の仕事が中心となっている。訳書には『Visual Basic 6.0 コンポーネントプログラミング』(日経BPソフトプレス)『日本と世界の自動車最新カタログ2002年版 / 2003年版』(成美堂出版)など。以前では週刊紙『PC WEEK日本語版』(ソフトバンクプレス)、現在は月刊誌『AUTOCAR JAPAN...

ワタシハデジタルナホンヤクシャ●安達眞弓

ワタシハデジタルナホンヤクシャ 安達眞弓 宮城県出身。父親の転勤により大阪市、高松市で小学生時代を過ごし、中学から東京都在住。成城短期大学教養科卒業後、外資系メーカー数社を経て独立。 1997年からフリーランスの翻訳者として、IT、経済、マーケティング、雑誌翻訳にたずさわる。翻訳業務と並行し、放送大学で経済学と経営学を学ぶ。卒論のテーマは『正規表現による文書置換の効率化』 出版翻訳は共訳・翻訳協力を経て、2010年に初の単独訳書を刊行。以後年に数冊のペースで訳書を出しながら実務翻訳の仕事を続けている。JAT会員。同会主催の新人翻訳者コンテストでは運営事務局スタッフと審査員を兼任。Twitter IDは、@Gravity_Heaven  JTF会員のみなさま、お久しぶりです。まだ翻訳者ではなく、翻訳学習者兼発注者だったころ、JTF主催のセミナーによく参加しておりました。ちょうど、 『ほんやく検定...

翻訳書の編集は「生業」であり「使命」●小都一郎

翻訳書の編集は「生業」であり「使命」小都一郎(おづ・いちろう)編集者。1975年生まれ。鹿児島県出身。東京大学文学部英文科卒。早川書房に入社以来、翻訳書を中心としたノンフィクション書籍の編集に携わり100冊以上を手掛ける。在社時の主な担当書にトム・ケリー『発想する会社!』、ポール・クルーグマン『格差はつくられた』、和田哲哉『文房具を楽しく使う』、松澤等『そこにシワがあるから』など。2003年よりノンフィクション編集部チーフエディター。2011年1月に早川書房を退社し、現在はフリーランス編集者として、光文社古典新訳文庫の編集スタッフ、雑誌WIRED日本版の外部エディターのほか、多くの出版社で企画の立案・編集作業を請け負っている。最近の仕事に、ハクスリー『すばらしい新世界』、ウォー『ご遺体』、メルヴィル『ビリー・バッド』(以上、光文社古典新訳文庫)、『レジリエンス 復活力』、『メソッド革...

大統領を追いかけ続け早十二年●村井理子

大統領を追いかけ続け早十二年村井理子(むらい りこ)京都外国語大学英米語学科卒。アメリカ合衆国大統領ウォッチャーであり、ホワイトハウスウォッチャー。大統領とファーストレディー周辺のニュースを追いかける日々。映画、料理、法廷ドラマが好き、なにより本が大好き。著書に第四十三代アメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュの発言をまとめた『ブッシュ妄言録』(二見書房)、訳書に『大事にされない女たち―男の本音を知りたいあなたへ』(イースト・プレス)『0歳からの「育脳ゲーム」―赤ちゃんがよろこぶ親子あそび60』(二見書房)『こうして特許製品は誕生した!』(二見書房)『ヘンテコピープルUSA』(中央公論新社)『ゼロからトースターを作ってみた』(飛鳥新社)などがある。現在、ジョージ・W・ブッシュの妻、ローラ・ブッシュの自伝を翻訳中。Twitter:@Riko_Murai  Gmail:riko.murai...

コラムオーナー

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矢能 千秋
(やのう ちあき)

 

レッドランズ大学社会人類学部卒業。サイマル・アカデミー翻訳者養成コース本科(日英)修了。日本翻訳者協会会員、日本翻訳ジャーナル編集委員。スピーチ、ウェブコンテンツ、印刷物、鉄道分野における日英・英日翻訳に従事。サン・フレアアカデミー主催「オープンスクール」講師。
共訳『世界のミツバチ・ハナバチ百科図鑑』河出書房新社
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309253213/
特集:翻訳の未来を語ろう http://journal.jtf.jp/files/user/pdf/JTFjournal277_2015May.pdf
人間翻訳者●矢能 千秋 http://journal.jtf.jp/special/id=435





 

MISSION STATEMENT

フリーランス翻訳者になり16年目に入りました。最初の10年はがむしゃらに走ってきました。10年後、20年後の翻訳者としてのキャリアを模索し、いろいろな方のお話を伺ってきました。向こう10年、20年、30年の翻訳者としてのキャリアプラン、ライフプランを立てる上で、業界で活躍されている翻訳者の方々のお仕事ぶりを拝見したい、と思い、このコラムでは、2000字、翻訳、というお題に対して映し出される「人間翻訳者」の方々の「仕事部屋」を拝見したいと思います。皆さん方の「機械翻訳」に負けない「人間翻訳者」としてのキャリアの一助となれば幸いです。