CASMACAT解説

2013/11/08


名称: CASMACATプロジェクト
          (Cognitive Analysis and Statistical Methods for Advanced Computer Aided Translation)
目的: 次世代の翻訳ワークベンチを開発し、翻訳の生産性と品質の改善に寄与すること。
   認知科学の手法を適用して得られた洞察にもとづいて、翻訳者に対する新しい支援方法
   を開発するとともに、その方法を組み込んだワークベンチ(翻訳支援ツール)を提供する
   ことを目指す。
期間: 2011年11月から2014年10月(3年間)
資金: EUのSeventh Framework Programmeの助成を受ける
参加: エディンバラ大学、コペンハーゲンビジネススクール、バレンシア工科大学、CELER SOLUCIONES
URL: http://www.casmacat.eu/


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CASMACATプロジェクトの目標
 

CASMACATプロジェクトは、機械翻訳がなぜ翻訳者になかなか受け入れられないのかという問いから出発している。ポストエディットという方法では翻訳者による機械翻訳の活用がスムーズに進まないことがわかっているため、このプロジェクトの研究者は、翻訳支援ツールを通じてポストエディットとは異なる方法での翻訳支援をユーザーである翻訳者に提供する必要がある、と考えた。その目標を達成するために、CASMACATプロジェクトでは次の3つの研究を組み合わせて推進する。
  • 人間による翻訳工程を認知科学の手法を使って分析し、翻訳者のニーズをより良く理解した上でインターフェイス・デザインの改良に関する知見を得る
  • 人間翻訳者に対してまったく新しいタイプの支援を提供するワークベンチを開発する
    • インタラクティブな翻訳予想機能の提供
    • インタラクティブな編集機能とレビュー機能の提供
    • 適応的な翻訳モデルの開発
  • 新しく開発した翻訳支援ツールをプロ翻訳者に実際に使ってもらい、有効性を検証する
 

認知科学的手法による翻訳工程の分析
 

翻訳作業中に翻訳者がどのような活動を行っているのか?それを調べるために、CASMACATプロジェクトでは、翻訳者の視線を記録(アイ・トラッキング)するとともにキーボード入力をこれに重ね、翻訳者が行う「読む→考える→入力する」という活動を細かいステップで記録して、定量的な分析を可能にした。この結果、時間の経過とともに翻訳者がどこを読み、何を入力したかは、たとえば次のようなグラフとして「見える化」できるようになった。
 

        (資料の出典:Michael Carl, CASMACAT 1st year review, WP1プレゼンp.11より引用)

(この続きは12月13日に公開予定です)