TAUSの挑戦

2015/07/03

"Together We Know More"
"Translation available in all languages to all people in the world will push the evolution of human civilization to a much higher level of understanding, education and discovery."

 
アップル、グーグル、オラクル、シスコ、マイクロソフト…これらの企業から翻訳部門のリーダーが集まって、年に何度か翻訳における技術革新の構想と実現方法を議論する場がある。そこでの議論をリードする人物の名はJaap van der Meer(ヤープ・ファン・デル・ミーア)。Jaap氏はアムステルダムにある小さなNPOの代表にすぎないが、彼が主宰するTAUS(タウス)のカンファレンスにはITの大手企業や世界中の翻訳会社から業界のキーパーソンが集まる。

TAUSが発行するレポートや主催するカンファレンスや提供するサービスを通じて、Jaap氏はこれからの翻訳が技術革新によりどう変わっていくのかを首尾一貫して明快な言葉で説いてきた。人々がJaap氏のもとに集まるのは彼が語るビジョンになんらかの意味を見いだしているからだ。

安定の時代には顕在化したニーズが人々を導くが、ニーズが見えなくなる混沌の時代には人々を導くビジョンが求められる。技術革新が翻訳の姿を変えつつある現代に、TAUSはひとつのビジョンを業界に示している。そのビジョンが実現するかどうかは、これから時が明らかにするだろう。この特集では、TAUSの活動の一端を紹介する。(河野)