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2-3 次なる時代を見据えたマニュアル制作会社の新たなる戦略~紙から新しいメディアの移行に必要な手法と考え方とは~

2014/01/10

パネリスト:

阿部 泰之

株式会社石田大成社 常務取締役 翻訳事業部・事業部長 海外事業本部・本部長
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山口 龍

株式会社石田大成社 翻訳事業部 企画戦略課 課長
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浅田 潤

YAMAGATA INTECH株式会社 専務取締役
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野本 英男

YAMAGATA INTECH株式会社 新規事業部門 ソリューション部 部長
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モデレーター:

徳田 直樹

一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会 副評議員長
株式会社パセイジ 顧問
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報告者●山根信成(トランスパーフェクト・ジャパン合同会社)
 


 

  • 本セッションのテーマを一言で言うと、「メディア(情報発信媒体)の急速な多様化にいかに対応してゆくか?」に尽きると考える。
    ディスカションは石田大成社、YAMAGATA INTECH各社の紹介から始まり、事例として石田大成社の「カーナビゲーションのディスプレイ翻訳」、そしてYAMAGATA INTECHは「コンテンツに関するワークフローの変化(三段階)――ESシステム」を紹介しながらモデレーターの徳田直樹氏の進行で行われた。

  • 石田大成社 1916年創業。印刷会社からマニュアルライティング・翻訳・DTPと事業拡大し、従業員1300人で200億円を売り上げている。海外の8拠点にて多言語案件に注力している。多言語に関してEUでは自動翻訳の活用も進んでおり、同社の扱い言語は50以上になっている。

  • YAMAGATA  INTECH  YAMAGATAグループも1906年創業の印刷会社からスタート。INTECHは使用説明書に特化し、現在300名体制で工作機械、携帯、カーナビ、複合機、自動車、FA、モーター等、多岐にわたる使用説明書を手がけている。

石田大成社: 
カーナビゲーションのディスプレイ(UI)翻訳について

概要 

  • 自動車メーカーより発注。カーナビゲーションメーカー数社が受注して石田大成社に発注される。対応言語は37言語(言語ペアは43になる)。
  • 実務について:ナビ画面枠の限界により文字幅の制限がある。
  • 翻訳用のファイルでは画面の推移が把握できないのと、画面が切り替わる際の文言のつながりが把握しにくい場合がある。
  • エンドユーザー向けなので専門用語は避けることが必須になる。

基本実務フローと説明

  1. 英文チェック:各オーディオ/ナビゲーションメーカー統一、英文DBでの文言管理
  2. .翻訳作業:XML変換、Tradosを使用して翻訳
  3. 短縮作業:Winモニターで実機での描画処理を模倣し、各サイズ計測・フォント定義に基づき描画した画像の幅サイズの計測をおこなう。
  4. 評価作業:画面と翻訳文のマッチング確認、ユーザーが理解しやすい表現か確認。
    各国のネイティブが専用システム(Navi Support System)にて画面評価し、修正は翻訳者が行う。

課題

デジタルコンテンツ増加によるUI翻訳の要件は増えるので、開発初期段階からローカライズを想定したシステムの中での知識・機能開発を進めてゆく必要が重要になるだろう。

YAMAGATA INTECH:   ESシステム
(以下、YAMAGATAとする)

概要

  • マーケットの変化の中で、①少量多品種・グローバル製品の増加 ②翻訳・制作コスト低減の必要性 ③電子マニュアル対応 が要求されてきた。
  • YAMAGATAではXMLを用いた「制作支援システム」を開発し、2007年から実運用を始めている。
  • ESシステムと呼ばれる取扱説明書素材管理システムは、テクニカルライターが使用するXMLベースの取説CMSであり、編集、パブリッシング、翻訳を支援する。
このコンセプトの核として、文章をモジュール化する、つまり既存取説を流用して新しい取説を制作する作業が行われる。
  • 簡潔に述べると、⇒文章をモジュール分解 ⇒機種間での共有/流用を行なう  ⇒翻訳を連動させる、という段階を踏む。
  • ここで重要なのは機種と各モジュールの使用状況をマトリックス表示できるエディタの存在である。

ES システム導入による成果

  • ライティング 
    機種間で表現を統一できる。機種共通のコンテンツは1回の修正で
    すべての機種に反映可能となる。

  • 翻訳・編集
    英語修正が生じた場合、XMLの出し入れで機械的に実行できる。

    機種間の翻訳表現を統一できる。

    定訳語、不訳語は変数設定によりリスト管理し、迅速な更新が可能。

 
結果として誤記・修正ミスが削減され、修正のリードタイムも縮小した。全体の工数を
大きく低減させる成果があった。
 
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